3歳戦総括 その5
第1回中山、第1回京都開催の3歳戦重賞・特別戦を振り返る
1日目
中山 ジュニアカップ(OP) 芝1600m
1着 デルマドゥルガー クラストゥス ②人気
2着 ロードカナリア 蛯名 ①人気
3着 コスモソーンパーク 松岡 ④人気
勝ちタイム 1.35.0
短評 直線での手応えが抜群だったデルマドゥルガー(父リンカーン)がキャリア1戦ながら走力の違いでハナに立ったロードカナリア(父キングカメハメハ)を半馬身抑えて勝利。3着には好位からそれなりの伸びたコスモソーンパーク(父ロージズインメイ)が入った。牡馬を差し切った勝ち馬は強い内容で次の牝馬限定重賞でも楽しみな逸材。 また3角で不利を受けて6着だった③人気のキッズニゴウハン(父キングカメハメハ)は次走見直せる。
2日目
中山 寒竹賞(500万下) 芝2000m
1着 ターゲットマシン 田中勝 ②人気
2着 トーセンインディ 江田照 ⑨人気
3着 サトノタイガー 的場勇 ⑧人気
勝ちタイム 2.02.9
短評 キャリア1戦ながら②人気に押されたターゲットマシン(父ディープインパクト)が好位から直線抜け出して勝利。直線でフラフラ走りながらも素質の高さを見せつけた。2着には後方待機から直線追い込んだトーセンインディ(父アドマイヤコジーン)が入り、3着には中から伸びたサトノタイガー(父キングカメハメハ)が入線。①人気のガリレオバローズ(父ネオユニヴァース)は直線半ばで失速。キャリア2戦でまだこれからの馬だと思う。
京都 福寿草特別(500万下) 芝2000m
1着 コスモヘイガー ベリー ⑨人気
2着 ヴィクトリースター リスポリ ⑤人気
3着 トーセンラー 武豊 ①人気
勝ちタイム 2.00.8
短評 前走小倉の未勝利戦をレコードで勝ったコスモヘイガー(父グラスワンダー)が早め先頭からトーセンラー(父ディープインパクト)を抑え、ヴィクトリースター(父ディープインパクト)の追撃を凌いで勝利。離れた4着には逃げたサンビーム(父ネオユニヴァース)が入り、ヴァーミリアンの弟で③人気だったカーマイン(父キングカメハメハ)は伸び負けして5着までだった。
3日目
京都 シンザン記念(GⅢ) 芝1600m
1着 レッドデイヴィス 浜中 ⑦人気
2着 オルフェーヴル 池添 ③人気
3着 マルセリーナ 安藤勝 ⑥人気
勝ちタイム 1.34.0
短評 離れた3番手を追走したレッドデイヴィス(父アグネスタキオン)が直線抜け出して快勝。2着には上がり33.5で追い込んで来たオルフェーヴル(父ステイゴールド)が入り、キャリア1戦の牝馬マルセリーナ(父ディープインパクト)が3着確保。4着にはデイリー杯2歳Sでレーヴディソールの2着だった②人気アドマイヤサガスが残り、①人気のドナウブルー(父ディープインパクト)はさほど伸びず5着まで。勝ち馬は強かったが、オルフェーヴルの末脚も見応えタップリだった。
4日目
中山 フェアリーS(牝馬限定GⅢ) 芝1600m
1着 ダンスファンタジア クラストゥス ①人気
2着 スピードリッパー 北村宏 ⑦人気
3着 アドマイヤセプター 川田 ②人気
勝ちタイム 1.33.7
短評 打倒レーヴディソールに燃えるダンスファンタジア(父ファルブラヴ)が直線突き抜けて完勝。2,3着には速い流れを追走して粘り込んだスピードリッパー(父ファルブラヴ)とアドマイヤセプター(父キングカメハメハ)が確保。前走牡馬相手に健闘して④人気に押されたピュアブリーゼは直線それなりに伸びて4着に入った。キャリア1戦で③人気だったイングリッド(父ディープインパクト)は若さを露呈して14着と大敗した。ダンスファンタジアは別格として、2、3着馬も強い内容。この2頭もいずれは重賞を勝つのではないか。
5日目
中山 黒竹賞(500万下) ダート1800m
1着 ディアフォルティス 丸田 ②人気
2着 コスモリゾルヴ 松岡 ③人気
3着 コスモイーチタイム 丹内 ⑫人気
勝ちタイム 1.55.3
短評 逃げたキャリア1戦のディアフォルティス(父ワイルドラッシュ)が直線でコスモリゾルヴ(父ドバイディスティネーション、キングマンボ系)の追撃を振り切って勝利。4馬身差の3着には人気薄のコスモイーチタイム(父タイムパラドックス)が直線良く伸びて4着馬に競り勝った。①人気のヴァルディヴィア(父クロフネ)は5着までだった。勝ち馬はこれでダート2戦2勝。これからダート戦線を賑わしそうな逸材だろう。
6日目
中山 京成杯(GⅢ) 芝2000m
1着 フェイトフルウォー 田中勝 ②人気
2着 デボネア 吉田豊 ⑧人気
3着 プレイ 柴田大 ⑦人気
勝ちタイム 2.00.9
短評 好位追走から直線最内から抜け出したフェルトフルウォー(父ステイゴールド)が中を割って伸びてきたデボネア(父アグネスタキオン)の追撃をわずかに凌いで勝利。3着には2番手からしぶとく粘ったプレイ(父ロックオブジブラルタル)が入った。①人気のエリカ賞勝ち馬スマートロビン(父ディープインパクト)は出遅れて後方からの競馬になり4角でジエンド。タイガーマスクのメンコを着用した③人気ジャービス(父ゼンノロブロイ)も厳しいレースを強いられ14着と大敗した。1~6着馬はデボネア以外ホープフルS組で、若駒にとって同じ条件を使ったことが有利に出た感じに。
京都 紅梅S(牝馬限定OP) 芝1400m
1着 モアグレイス 酒井学 ⑤人気
2着 シナル 藤田 ⑥人気
3着 ウッドシップ 藤岡佑 ⑭人気
勝ちタイム 1.22.7
短評 太めを叩いて絞ってきたモアグレイス(父キングカメハメハ)が仕掛けてハナに立つと、直線に入っても脚色が衰えずにアッサリと逃げ切った。2着も好位からウッドシップ(父クロフネ)を交わしたシナル(父キングカメハメハ)が入線。①人気だったケイティーズジェム(父ディープインパクト)は伸びては来たが前も止まらず4着まで。②人気タガノラヴキセキ(父フジキセキ)も同様で6着までだった。キャリアを積むごとに走ってくるキングカメハメハ産駒がワンツーフィニッシュ。
7日目
中山 菜の花賞(牝馬限定500万下) 芝1600m
1着 ヤマノラヴ 的場勇 ④人気
2着 アカンサス 内田博 ③人気
3着 デラコリーナ 柴田善 ⑤人気
1着降着 マヒナ 蛯名正 ②人気
勝ちタイム 1.35.6
短評 直線で外から鋭く伸びたマヒナ(父キングカメハメハ)だったが、直線の入り口で外へ持ち出す時に他馬の進路を妨害して12着に降着した。繰り上がりで勝ったヤマノラヴ(父アグネスデジタル)は2番手から早めに抜け出して粘り込んだ。繰り上がり2着には最内から追い込んだアカンサス(父フジキセキ)が入る。①人気のサイレントソニック(父ディープインパクト)は大外枠が災いしたのか伸びきれず4着止まり。降着になったとはいえマヒナの能力は高い。重賞でも戦えると思う。
京都 若駒S(OP) 芝2000m
1着 リベルタス 福永 ①人気
2着 ユニバーサルバンク リスポリ ③人気
3着 ショウナンマイティ 浜中 ②人気
勝ちタイム 2.01.7
短評 GⅠ朝日杯FSで3着だったリベルタス(父ディープインパクト)が賞金を加算させるためにこのレースに登場。着差はわずかだったが、追い比べで勝負根性を発揮したのはさすがだった。前走重賞で大敗したユニバーサルバンク(父ネオユニヴァース)もこれくらい走って当然の器。同様のショウナンマイティ(父マンハッタンカフェ)も外から追い込んでタイム差なしの3着。この3頭はこれからも注目株で、クラシック戦線に登場してくるだろう。
8日目
中山 若竹賞(500万下) 芝1800m
1着 テイエムオオタカ 内田博 ②人気
2着 ヴェルデグリーン 松岡 ⑤人気
3着 ヒラボクインパクト 北村宏 ④人気
勝ちタイム 1.50.7
短評 距離を伸ばしてきた重賞3着の実績があるテイエムオオタカ(父ホワイトマズル)がマイペースの逃げから直線粘り込み勝利。2着には好位追走から追い込んで来たヴェルデグリーン(父ジャングルポケット)。キャリア1戦で10月のOP特別戦除外以来の出走になったヒラボクインパクト(父ディープインパクト)は、じりっぽいながら追い込んで来て3着を確保している。
第1回中山、第1回京都、第1回小倉(1週目のみ)の3歳戦種牡馬勝利数
キングカメハメハ 6勝(特別戦2勝)
ディープインパクト 5勝(2勝)
ハーツクライ 5勝(0勝)
アグネスタキオン 4勝(1勝)
アグネスデジタル 4勝(1勝)
サクラバクシンオー 4勝(0勝)
ネオユニヴァース 4勝(0勝)
マンハッタンカフェ 4勝(0勝)
ジャングルポケット 4勝(0勝)
ディープインパクト産駒はクラスが上がってもたつくケースが目立ち、勝利数でキングカメハメハに追いつけず。そのキングカメハメハ産駒は安定感があり、毎週勝ち馬を輩出。特別戦の勝ち馬も出始めて、いよいよ総合リーディング種牡馬が本領を発揮してきたか。またハーツクライ産駒もここに来て調子を上げてきた。以下は横並びと言った感じ。
ちなみに総合の勝ち数はキングカメハメハ(14勝)がクロフネ(8勝)を大きく引き離し圧倒している。
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