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2011年11月

ジャパンカップ予想

今週はジャパンカップ開催ということもあり、海外競馬の専門家で「世界のコウタ」とのニックネームがあるコウタさんに話を聞きに行った馬券師K。そこで出した結論とは?

馬券師K「こんにちはコウタさん。ご無沙汰してます。」

コウタ「よぉ馬券師Kくん、久しぶりだね、元気かい。秋のGⅠ成績はどうなの?」

馬券師K「いやぁー、これがさっぱりでして、先週のマイルCSはいいところもなく沈没でした。」

コウタ「難しいレースだったからなぁー、仕方ないよ。」

馬券師K「(納得しながら)そうですよねぇ。あのレースを当てろって言う方が無理ってもんですよ。それにしても外国馬のイモータルヴァースがさっぱりでしたよね。海外競馬を知り尽くしているコウタさん的にはどう見えましたか?」

コウタ「イモータルヴァースは層の厚い欧州マイル路線でも一線級の馬だから、あっさり勝たれても驚けないと思っていただけに、あの凡走には少し失望したねぇ。馬場が合わなかったみたいだが、そんなの言い訳にならないよ。なら連れて来ないで欲しいよね。キャリアにキズがつくだけだから。」

馬券師K「同感です。ロケットマンもそうでしたが、まともに走ればアッサリって馬が負けている現実を見せつけられると、外国馬の海外での実績を信用していいのか判断に迷いますよ。予想する側からすると難解この上ない。スノーフェアリーみたいにメチャメチャ走る馬との違いが分からないですからね。」

コウタ「そうなんだよ。私も05年のジャパンカップで苦い思い出を経験したから、その気持ちよく分かるよ。」

馬券師K「(苦笑しながら)あの予想がハズレた罰として坊主になったことですか。」

コウタ「(首を傾けつつ)普通に走れば的中間違いないと思ったんだけどねぇ。確かに日本馬も強くなったと思うけど、外国の一線級の馬を見続けている僕から言わせると、だらしないの一言だよね。」

馬券師K「そこで今年のジャパンカップですが、今年も人気になりそうな凱旋門賞馬の13番デインドリームが出てきましたよね。この馬についてのコウタさんの評価はどうなんですか?」

コウタ「凱旋門賞がとにかく圧倒的だったからね。この馬は本物だと思うよ。元々ドイツで古馬の一線級相手に楽勝してきた馬なんだけど、ここまで走るとは思っていなかったよ。サンクルー競馬場でのGⅡ5着から、たったの3ヶ月でここまで急激に強くなった馬は見たことないな。」

馬券師K「凱旋門賞の勝ち時計も2分24秒台ですし、今までの基準を考えるとかなり速いですよね。」

コウタ「その凱旋門賞で人気がなかったのはソコなんだ。ドイツで楽勝していたとはいえ、勝ち時計が2分30秒台だったからね。またドイツ調教馬なので嫌われていた可能性もあるな。」

馬券師K「競馬二流国のドイツ、イタリアあたりは嫌われますか?」

コウタ「もちろん。海外の競馬人はそう見てる。それが人気に反映していたよね。」

馬券師K「個人的にはドイツと言えば95年のランドを思い出すのですが。」

コウタ「あぁ、あのランド、マイケル・ロバーツね。実績はそれほどでもなかったけど、ロバーツがこの馬は日本の馬場向きってことで連れてきた馬だったね。」

馬券師K「強い勝ち方でした。デインドリームはランドと同じドイツ調教馬ということで、その再現があるのかなぁと個人的には考えてます。たださっきも言った通り、海外の実績がそのままジャパンカップの成績に反映していないのが気になりますが。」

コウタ「でも今回のデインドリームは違うと思うよ。時計を持っているし、3歳牝馬だから53キロで出走できるのもかなり大きい。過去30年に3歳牝馬の勝利はないとはいえ、この馬は規格外の馬だから、あっさり楽勝なんてこともあるかもよ。」

馬券師K「そうですね。少なくとも馬券対象からは外せない馬だと思います。それ以外の外国馬についてどのような見解ですか?」

コウタ「凱旋門賞2着の14番シャレータはいい先行力を持っていて、崩れたレースはフランスオークスだけなんだけど、この時は後方からのレースだったからね。鞍上のルメールも怖いな。ただデインドリームとの5馬身差を詰めるのは難しいかな。それから同じフランスの9番サラリンクスは、遠征した前走のカナディアン国際で牡馬陣を問題にしない楽勝が光ったね。調子次第で上位を狙える可能性はあると思う。アメリカから来た11番ミッションアプルーヴドは今季初戦のマンハッタンハンデを逃げて勝った馬。ただアメリカの芝路線のレベルは欧州と比べると落ちるからね。そこらへんがどうかだろう。」

馬券師K「対する日本馬ですが、天皇賞(秋)同様にいいメンバーが揃いましたよね。」

コウタ「本当にいい馬が揃ったよね。2番ブエナビスタを筆頭に、昨年の勝ち馬3番ローズキングダム、ドバイワールドCを制した8番ヴィクトワールピサ、天皇賞(秋)をレコードで勝った16番トーセンジョーダンに、3歳勢を代表して12番ウインバリアシオンが挑戦してきた。どの馬が勝ってもおかしくない、とてもエキサイティングなレースが観られると思うよ。」

馬券師K「それ以外にも7番ペルーサ、15番エイシンフラッシュ、6番トゥザグローリーの4歳勢に、1番ジャガーメイルくらいまでが馬券圏内だと思います。」

コウタ「そうだね。もう目移りしちゃうメンバー構成で、馬券師Kくんも予想のしがいがあるんじゃないの?」

馬券師K「もちろんですよ。迷うほどのメンバー構成だと思いますが、昨年通りならブエナビスタの力が一枚上だと思うんですよね。ただ一つ年を取って力が落ちているかなって感じもしますから悩みますよ。」

コウタ「そうだね。それでも前走は狭い所から伸びた来たように、闘争心に火が付けば今回は力を見せつけるかもしれない。」

馬券師K「そうですね。まだブエナビスタの実力を甘く見てはいけないと思いますよ。」

コウタ「馬券師Kくん的にトーセンジョーダンの評価はどうなの?」

馬券師K「前走はフロックじゃないですよ。元々クラシック候補として名前が挙がっていたくらいの馬が、いよいよ本物になってきたなって感じですね。血統的に距離延長も望むところなんじゃないですか。」

コウタ「全く同感だね。もしかしてトーセンジョーダンが一番勝ち馬に近いかもしれないなぁ。」

馬券師K「個人的にはエイシンフラッシュが怖いと思います。前走もあれだけハイペースで先行集団にいてもそれほどへばらなかった。今年はまだ勝ち星に恵まれていないが、3着圏内の軸としては悪くないんじゃないかなって思います。」

コウタ「軸としてならペルーサもいいと思うよ。末脚の鋭さはこのメンバーの中に入っても上位だろう。嵌れば一発があっても驚けないな。ドバイWCを勝ったヴィクトワールピサだって久々になるけど実力・実績ともあるぞ。」

馬券師K「とにかく目移りするメンバーが多くて困りますよね(笑)」

コウタ「今年は罰ゲーム予想をしないぞ(笑)」

馬券師K「個人的にランク付けすると、まずデインドリームとブエナが抜けていて、それを追う存在がヴィクトワールピサ、ローズキングダム、エイシンフラッシュ、ペルーサ、トゥザグローリーの強力4歳勢に、天皇賞(秋)を勝ったトーセンジョーダンと凱旋門賞2着のシャレータの7頭。3番手グループが菊花賞2着のウインバリアシオンとジャガーメイルという感じですね。サラリンクスもこのグループには入るかな。」

コウタ「菊花賞で2着したウインバリアシオンの評価が低いね。あの3冠馬オルフェーヴルの2着だよ。」

馬券師K「今年の3歳牡馬勢は例年よりも弱いと思うんですよ。オルフェーヴルが頭2つ分ほど抜けていただけで、それ以外の馬は例年以下のレベルなんじゃないでしょうか。そう考えるとウインバリアシオンの馬券は切っても構わないという判断してます。」

コウタ「じゃ馬券はどう買うの?」

馬券師K「あのスノーフェアリーを子供扱いしたデインドリームに、復活したブエナが襲いかかって一気討ちという場面を想像しているんですよ。私は予想をする時にどういうレースになって欲しいのかをまず考えるんです。もしその通りに来たら喜び倍増じゃないですか。もちろんその通りにならない確率が高ければその予想は買いませんけど(苦笑)」

コウタ「馬券師としての腕も大事だが、競馬ロマンも大事という訳だ。」

馬券師K「その通りです。特にジャパンカップみたいな日本を代表するような大レースは、もう馬券的中よりもロマンを買うみたいなものですね。馬券はハズレましたけど、一昨年のウォッカの勝利は感動しましたよ。昨年は後味の悪い降着があったので、今年尚更ロマンを追求したいですね。」

コウタ「じゃぁ最終決断はやっぱり?」

馬券師K「ブエナ1着、デインドリーム2着の馬単1点です。コウタさんに話を伺う前から決めてました(笑)」

コウタ「アハハ、そうだったの。確かに力はこの2頭が抜けていると思うからね。いい予想だと思うよ。」

馬券師K「ありがとうございます。私は馬券師であると同時に競馬ファンでありますから、どっちが勝つんだ、みたいなガチンコ勝負がみたいんですよね。タマモクロス対オグリキャップから競馬ファンになったくらいですから。」

コウタ「私も競馬ファンとして同感だよ。今世界ナンバーワンホースはマイル路線の9戦9勝英国馬フランケルって言われているんだけど、オーストラリアの16戦16勝スプリンターであるブラックキャヴィアとの対戦を切望しているよ。ブラックキャヴィアは来年ロイヤルアスコットに行きたいみたいだから、そこで対戦なんてことも。今からワクワクしているんだ。」

馬券師K「コウタさんは語り出すと子供みたいですね。競馬はギャンブルというのは一面的な見方で、真の競馬はロマンであり、文化なんですよね。本日はどうもありがとうございました。」

コウタ「また来てね。」

コウタさんとの馬券検討会を終えた馬券師Kであったが、再び日を置いて考えた結果、とりあえずデインドリームとブエナの馬連は押さえておくことにした。それでもこれだけ絞れば配当は悪くないと思った次第だ。

という訳でジャパンカップ予想は以下の通りに。

馬連2-13、馬単2→13 計2点

今週の勝負レース
京都9R白菊賞
単勝1シャンボールフィズ
新馬戦勝利後、次走には東京7Rベゴニア賞を使う予定だったが、今後のローテーションのためにあえて牝馬限定戦のある関西に遠征して勝ちに来た。初戦の勝ちっぷりを見ると、素質馬が揃ったベゴニア賞でも勝ち負け出来る素材であり、血統もよく、牝馬クラシックを意識させるだけの素質があると思う。2着争いは混沌としているが、前残りがありそうな雰囲気を感じるので、11番フレイムコードが怖いと思う。

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マイルチャンピオンシップ予想

競馬資料の整理をしている馬券師Kのところに、知り合いのアーティストKacktが訪れた。Kacktが乗馬をたしなむことは知っていたが、まさかの訪問に馬券師Kの反応は?

Kackt「(ふてぶてしく)馬券師Kいるかい?」

馬券師K「あれ?まさかKacktか?何の用だい借金王。」

Kackt「その借金王っての言うのやめてくれ。マスコミに散々言われて参っているんだから。」

馬券師K「悪い悪い。ところでおまえがここに来るなんて、どういう風の吹き回しなんだ?」

Kackt「秋のGⅠシーズンだから、ちょっと寄りたくなったんだよ。どう最近の成績は?先週のエリザベス女王杯は当たったのか?」

馬券師K「いいところ見てたんだけど、わずかに詰めが甘くて馬券はハズレた。最後の直線に入った時は、1着軸のアヴェンチュラが抜け出しに成功して、押さえていたアパパネが2着圏内に来ていたから、勝ったと思ってガッツポーズ態勢に入っていたんだけどね。内から来た昨年の勝ち馬スノーフェアリーが、ものすごい勢いでこの2頭を差し切ってしまったよ。」

Kackt「そうか。残念だったな。」

馬券師K「でもスノーフェアリーに負ける分には仕方ないと思ってたから、あまり悔いはないな。レース後に「スノーフェアリー、あっぱれ!」なんて言っちゃったくらいだもん。」

Kackt「アハハ。相変わらず馬券師Kは熱いな。」

馬券師K「スノーフェアリーにあの走りを見せられちゃもう負けても納得だね。相手をほめるしかないよ。それくらい最後の直線の末脚はすごかった。昨年のパフォーマンスに劣らないレース振りだったと思うよ。」

Kackt「ところで最近の収支はどうなんだ?馬券師名乗っているくせに、まさかマイナス収支ってことはあるまいな?」

馬券師K「年間トータルでマイナス収支は今までないぞ。毎年年末に馬券でプラスになった分の何割かを寄付しているくらいだからね。まぁ負け続けている時は計算するの嫌になっちゃって抜けていることもあるけど(笑) マイナスってことはないと思うな。」

Kackt「昨年はどれだけ勝ったんだよ?」

馬券師K「(自慢げに)昨年は15万馬券を連発で獲ったからねぇ。かなりプラスにはなったよ。」

Kackt「すげーなぁ。」

馬券師K「いやいや、馬券師にはもっと大物がいて、20世紀初頭の伝説の馬券師ピッツバーグ・フィルなんか今の貨幣価値で約65億円の資産を築いたんだぞ。」

Kackt「(サングラスを取りながら)ほんとーかよ!」

馬券師K「あとユープロっていう会社が金融工学を駆使して160億円の利益を上げていたという話題もあったな。今もやっているのか知らないけど。」

Kackt「どうやってそんな利益を... 個人的にすーんごく興味あるな(笑)」

馬券師K「例えば3連単の18頭立てなら4896通りの賭け方があるんだけど、いつも一律に売れている訳ではないんだよ。だからほぼ全通り買って利益の出る方法を計算して馬券を買っていたという噂だぞ。」

Kackt「俺ユープロの社員になろうかな(笑)」

馬券師K「やめとけ、馬券を買いに行かされるパシリにされるぞ。」

Kackt「マジ! それは俺にとって屈辱だわ。だって俺はアーティストKacktだぜ。」

馬券師K「あっそれから前から言おうと思っていたんだけど、TVプロデューサーのMに会わせてくれないかな。俺クイズ番組に出たいんだよね。Qさま!!っとか。」

Kackt「(あきれながら)何言ってんだお前。おバカブームはもうとっくに終わってんぞ。」

馬券師K「時代劇にも興味あるんだよなぁ。ほら、俺ってちょんまげ似合いそうじゃん。『シャキーン』って効果音とともに刀を抜く侍を演じて見たいんだよ。Kacktじゃ『シャキーン』が『借ー金』に聞こえるんじゃない(笑)」

Kackt「(苦笑しながら)俺に斬られる役なら紹介してもいいぞ。その代わりマイルチャンピオンシップ(以下マイルCS)の的中馬券が条件になるね。」

馬券師K「斬られ役のデビューも悪くないな。よしその話乗ったぞ。じゃ早速マイルCSの予想に入ろうか。」

Kackt「今週のGⅠマイルCSって言うくらいだから、マイルのレースなんだろ?」

馬券師K「そうだ。当たり前だが、1600mであるマイルの王者を決めるレースだ。ちなみにマイルはほんのちょっと1600mより長いんだけどね。」

Kackt「どの馬が勝ちそうなんだよ。」

馬券師K「(苦笑しながら)分からない。東京マイルの安田記念を勝った8番リアルインパクトが人気になるだろうが絶対視出来る馬ではないな。」

Kackt「あの噂のディープインパクト産駒か?」

馬券師K「そう。ディープ産駒は本当にいい馬が多いが、まだ世間を騒がせるだけの大物は出ていないからな。このリアルインパクトだってGⅠを勝っているとはいえ、まだ懐疑的に見ている連中もいると思うよ。大物とは言い難く、単にレースセンスのうまさで勝っている感じがするからね。」

Kackt「そうか。じゃぁ勝ち馬はどれなんだよ。もったいぶってないで早く教えろよ。」

馬券師K「まぁそう焦るなよ借金王。慌てたって借金は返せないぜ。」

Kackt「うるせぇ!」

馬券師K「このリアルインパクトに4戦4勝している馬がいるんだが、それが11番グランプリボス。もうすでにGⅠを2勝している馬だ。前走のスワンSは8着に負けているが、大型馬で元々叩き良化型タイプ。前走内容で人気が落ちるようなら即買いだと思うよ。鞍上がミルコ・デムーロに戻ったしね。」

Kackt「それ以外の馬はどうなんだ?」

馬券師K「今回も外国馬が2頭参戦しているんだが、この牝馬2頭とも日本馬にとってはやっかいな相手になりそうなんだ。まず今年で3年連続の来日になる13番サプレザは、一昨年が2人気で3着、昨年も2人気で4着と健闘しているし、着差的にはほとんど上位と差がなかった。もう一頭の7番イモータルヴァースは3歳牝馬ながら王室開催ロイヤルアスコットのコロネーションSを勝ち、そしてあの年度代表馬タイキシャトルが苦労して勝ったジャック・ル・マロワ賞を名牝と呼ばれるゴルディコヴァを破って勝っている馬。相当能力高そうで、時計面の不足分は相殺する可能性の方が高いな。人気的にはイモータルヴァースだろうね。」

Kackt「でもこのイモータルヴァースって馬は、前走3着に負けてるぜ。着差もかなりあったようだな。」

馬券師K「まぁ勝ち馬がフランケルっていう、ここ数年でかなり評価の高い馬が相手だったからね。それから順調さを欠いていたという情報もあるから、あまり考えなくていいと思うよ。」

Kackt「そうか。じゃぁそれ以外の馬はどうなんだ。この4頭で決まりなのか?」

馬券師K「そんなことはないよ。前走のスワンSを完勝した17番リディルは骨折から立ち直って完全に軌道に乗った感がある。安田記念は7着に負けているが着差はわずかだし、得意の京都コースで走れるのはこの馬にとって大いにプラスだろう。ただ外枠はちょっと痛いな。それから5番エイシンアポロンは意外性がある馬で、人気的においしい存在になる馬だと思う。前走内容も良かった。」

Kackt「俺は9番マルセリーナが気になるな。ディープ産駒だし桜花賞も勝ってるからな。」

馬券師K「そうなんだよねぇ。それ以外にもマイル巧者で前走も見せ場十分だった1番フィフスペトル、昨年1人気の2番ダノンヨーヨー、昨年の勝ち馬6番エーシンフォワード、堅実派の10番スマイルジャック、12番ミッキードリームも力付けてるし、18番キョウワジャンヌも外枠に入ったけどレースセンスあるからなぁ。難しいレースだね。」

Kackt「なんだよ。自信なさそうだな。それじゃ斬られ役は破談だな。」

馬券師K「ちょっと待てよ。自信がないとは言ってないぞ。このような難しいと思われるレースだからこその狙い方ってあるんだなこれが。」

Kackt「おぉ! 馬券師Kの力量を拝見する時が来たってか?」

馬券師K「もちろんだ。能力的にも実績的にもリアルインパクトとイモータルヴァースの2頭が他を引き離していると思うんだ。だからこの馬連1点に、3着付けにマルセリーナを置く3連単で勝負してみたい。」

Kackt「(あきれながら)潔いよいって言うか、これならハズレても文句言われないからな。お前っていつもこういうトリック使って馬券師こいてるのか。」

馬券師K「バカにしてるけどな、昨年の天皇賞(秋)だってほぼ1点的中したんだぜ。この馬券作戦で何回も勝っている馬券師Kの実力をなめるなよ。」

Kackt「まぁそうムキになるなよ。そこまで言うなら俺はコレに乗った! でもマルセリーナが2着以上に来ちゃうなんてことはないだろうな?」

馬券師K「たぶん来ないと思うが一応3連複で押さえとくかぁ。展開的には先にリアルインパクトが抜け出しているところに、イモータルヴァースが襲いかかってゴールインというシナリオだよ。イモータルヴァースと一緒に追い込んで来るマルセリーナは末脚勝負で劣って3着までというパターン。これが嵌れば高配当間違いなしだね。」

Kackt「そこまで言われちゃうと、ちょっと期待してきたぞ。自信ないふりしていただけじゃあるまいな?」

馬券師K「何度も言うが自信がないって訳じゃないぜ。的中のチャンスはあると解釈してもらいたいな。」

Kackt「オーケー! じゃぁレースを楽しみに待つとするよ。今日はありがとう!」

という訳で今回のマイルCSの予想はこうなりました。

馬連7-8 3連単7→8→9、8→7→9 3連複7-8-9 計4点

今週の勝負レース
京都12R京都スマイルメモリアル
単勝16クリスタルボーイ
前走同様大外枠になってしまったが、1キロ減57キロでの出走は大きいし、一番大きいのは有力馬のトーホウプリンセスが出走取り消しになったことでしょう。このクラスなら速力上位だし、先行して押し切ってしまう公算大だと思います。勝負馬券にするならマイルCSより当てやすいこちらの方がいいでしょうね。1人気になるでしょうが、450円くらいは付くんじゃないでしょうか。
馬券師Kのとっておき情報でした。

来週はジャパンカップということで、より海外競馬に詳しい専門家に話を聞きに行きたいと思っております。

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エリザベス女王杯予想

これまでの無味乾燥したブログを一新させたいと考えた結果、フィクション会話風仕立てでの予想を試してみようということになりました。見苦しい点もあるかと思いますが、お付き合い頂けると幸いです。

競馬アナリストで馬券師Kのところに2人の人物が訪れた。1人は大学生で金欠病に悩むタカ、もう一人は若くて美しい女性のぞみだ。

タカ、のぞみ「馬券師Kさん、こんにちは。」

馬券師K「おう、元気やってるかぁ」

タカ「(笑いながら)アルゼンチン共和国杯もダメだったじゃないですかー、ロケットマンから始まって、ここまで1勝しかしてないのに、馬券師を名乗るなんてハッタリですよ。」

馬券師K「(指をふりながら)チッチッチッ。秋華賞は見事的中しているし、菊花賞だって的中確実圏とコメントした予想は見事的中しているじゃないか。全通り100円で賭けていれば、ほとんどマイナスにはなっていないハズだぞ。まぁこれからの巻き返しを期待してくれよ。」

タカ「お願いしますよぉ」

のぞみ「私は競馬初心者なので、いろいろと教えて下さい。今週はエリザベス女王杯というレースですが、どういう趣旨のレースなんですか?」

馬券師K「95年までは3歳牝馬限定のレースで距離は2400mだったんだけど、牝馬の大レースを増やそうという観点から、このエリザベス女王杯を古馬に開放して、3歳牝馬限定の秋華賞を設立したという訳なんだ。」

のぞみ「エリザベス女王杯での思い出ってありますか?」

馬券師K「そうだね。いろいろあるけど、一番の思い出は01年にトゥザヴィクトリーの勝ったレースかな。彼女の単勝馬券を持っていたからね。あれはゴール前で大接戦だったんでかなり興奮したのを覚えているよ。3歳限定だった頃のレースでは94年のヒシアマゾンとチョウカイキャロルのデットヒートかな。あれも興奮したよなぁ。」

のぞみ「競馬って芝とダートのレースがありますよね?」

馬券師K「そうなんだ。芝は手入れに手間が掛かるからずっと通しでやる訳にはいかないけど、ダートならそうじゃないからね。日本の競馬は芝が主流だけど、最近はダート路線も充実してきたから、以前ほど芝にこだわらない馬が増えてきたよ。芝と言えば、タカちゃんはサッカーで元ユース日本代表なんだよね。」

タカ「(自慢げに)イタリア遠征にも行ってきました!」

馬券師K「自分だって一応中学時代にバスケオール東京で、中国遠征にも同行しているぞ。そんな経歴の人物が華麗に馬券師に転身だもんな、わっはっは。」

のぞみ「わぁー、すごいですねぇー」

タカ「(苦笑しながら)そうことにしておきましょう。」

馬券師K「さてエリザベス女王杯予想に入ろうか。昨年圧倒的な強さを示した18番スノーフェアリーが再び来日し、英国オークスを勝っている14番ダンシングレインという実績馬も外国から参戦してきた。99年の外国馬が参加出来るようになってこれまで9頭の馬が参戦しているんだけど、それなりの実績を持っていた馬は、上位に絡んでいるからね。だからスノーフェアリーは当然としてダンシングレインも要注意だと思う。」

タカ「日本馬はどうなんですか?」

馬券師K「秋華賞を完勝した1番アヴェンチュラが筆頭候補だろうが、昨年の3冠牝馬4番アパパネも忘れちゃいけない。ここに来て急成長している2番イタリアンレッドも侮れない1頭だろうし、ブエナビスタの再来か?と騒がれながら、骨折で春を棒に振った3歳馬8番レーヴディソールの復活も、今回のレースを盛り上げるには欠かせないと言ったところかな。」

タカ「それ以外の馬でいいのはいますか?」

馬券師K「馬券圏内に何とか絡めそうな馬は、秋華賞3着の3番ホエールキャプチャ、府中牝馬S上位の7番アニメイトバイオ、10番フミノイマージンくらいかなぁ。17番レディアルバローザと11番ブロードストリートも実績あるから侮れないとは思うけどね。」

タカ「じゃぁ他の馬はダメですか?」

馬券師K「うーん、6番サンテミリオンはオークス勝ってるくらいだから、ダメって訳じゃないし、今回はデムーロが乗るから変わることもあり得るかも。」

のぞみ「スノーフェアリーっていい名前ですよね。」

馬券師K「さすがのぞみちゃん。いいとこに気づいたね。いい馬名を付けると調教師などの関係者が、より愛情を持って熱心に馬に接するから、それだけ馬が応えると個人的に思うんだ。馬も生き物だからね。感受性の強さは人間が考える以上だと思う。ディープインパクトだっていい馬名だったから、あそこまでの名馬になったんじゃないかな。これがマチカネアホンダラみたいなマヌケな馬名なら、人気もそれほど出なかったと思うよ。」

のぞみ「今までにマヌケな馬名っていたんですか?」

馬券師K「昨年の2歳馬でシゲルペイペイ、シゲルマドギワゾクなんて馬がいたんだけど、どちらも最低最悪の成績しか残せず抹消。今は両馬とも佐賀競馬で走ってるよ。残念ながらペイペイはそこでも勝てない。それから某騎手と結婚したタレントが付けたハシッテホシーノなんて馬もいたな。個人的には全然走って欲しくなかったよ。競馬を冒涜してる感じであーゆうの嫌だな。」

タカ「昨年の勝ち馬スノーフェアリーはそんなに強いんですかね。最近の成績を見ると、2着3着ばっかりで勝ってないですよ。」

馬券師K「確かに今年は5戦して未勝利だけれども、すべて欧州の一線級相手のレースだからね。凱旋門賞以外は着差もわずかだし、今回は牝馬限定のレースで、昨年圧勝したレースでもあるから、おそらく一番人気に押されると思うよ。とにかく昨年の勝ち方があまりに衝撃的だったからね。」

のぞみ「そんなにすごかったんですか?」

馬券師K「実況アナウンサーが『すーんごい脚』って表現してたくらいに一気に突き抜けて4馬身差だからね。絶対能力がないととてもこんなパフォーマンスは出来ないなぁ。その後の香港カップでも末脚炸裂で勝っているし、昨年対戦したアパパネあたりとは勝負付けが済んでいるのではと思いたくなるくらいだね。」

タカ「ダンシングレインという外国馬はどう見てます?」

馬券師K「英国オークスを逃げ切って勝ったレースは勝負根性を見せてたし、ここ2戦も逃げて楽勝しているくらいだから、侮れない1頭だと思うね。実を言うと昨年のスノーフェアリーは過小評価していて馬券をハズしてしまったのは、格の高いレースを勝ったときのパフォーマンスを疑ってしまったからなんだよね。いい馬じゃないと英国オークスを勝てないと思うし、もしかして打倒スノーフェアリー一番手はこの馬かもしれない。」

タカ「日本馬は勝てますかね?」

馬券師K「スノーフェアリーに対抗出来そうな馬はアヴェンチュラとレーヴディソールくらいじゃないかな。イタリアンレッドも重賞3連勝しているんだけども、相手関係を考えると、ちょっとここじゃ勝ちきれないと思う。ホエールキャプチャはアヴェンチュラとレーヴディソールに敵わないだろうから、もし日本馬が勝つとすれば、アヴェンチュラかレーヴディソールということになるよね。」

タカ「じゃぁスノーフェアリー、ダンシングレイン、アヴェンチュラ、レーヴディソールの4頭ということになりますか?」

馬券師K「勝ち馬はこの4頭の中から出ると思うが、2着圏は紛れる可能性も考えられる。なぜかと言うと、夏に札幌で行われたクイーンSでは、アニメイトバイオがアヴェンチュラと差のないレースをしていて、これを物差しにすると、イタリアンレッドやフミノイマージンも怖さを感じるんだよね。」

のぞみ「人気薄が勝つことはないんですか?」

馬券師K「2年前のレースは逃げ馬2頭がそのまま頑張っちゃって、馬券が大荒れになったことがあったんだけど、そんなレースはまれにしか来ないからね。今回は力通りの決着になると思うし、そうじゃないと馬券は獲れないなぁ。」

タカ「また逃げ道を作らないで下さいよー」

馬券師K「(苦笑しながら)ツッコミが早いねぇ。こりゃ参ったなぁー」

タカ「それでは最終決断をお願いします。」

馬券師K「レーヴディソールは能力ピカイチでも、休み明けでいきなり距離も伸びる今回は条件的に厳しいし、ダンシングレインも逃げ馬だけに少し当てにしづらい面があるから、勝ち馬をさらに絞ればスノーフェアリーかアヴェンチュラのどちらかになりそうなんだ。歴史的には3歳馬優勢だからアヴェンチュラが勝ちそうな予感がするのだが、相手は世界的名牝のスノーフェアリーだもんね。ちょっと迷うよなぁ。」

タカ「迷ってないで最終決断して下さいよー」

馬券師K「(あっさりと)じゃぁアヴェンチュラにしよう。こっちの方が配当妙味がありそうだからね。スノーフェアリーに来られたら「やられたー」って思うしかないかな。」

のぞみ「私はスノーフェアリーかな。でも日本馬に頑張って欲しいからやっぱり馬券師Kさんの推すアヴェンチュラ買っちゃいます。」

馬券師K「ありがとうのぞみちゃん。それで相手なんだけど、スノーフェアリーは当然として、前出の2頭ダンシングレインとレーヴディソールを押さえて、残り3頭は実績のあるアパパネに、3歳勢でクラシックすべて3着以内のホエールキャプチャ、最後に重賞3連勝中のイタリアンレッドを押さえよう。これなら予定通りにアヴェンチュラ来れば、馬単でも当たると思うよ。」

のぞみ「ありがとうございまーす。」

タカ「本当に当たりますかぁ。もしかしてもうハズレた時の言い訳を考えているんじゃないですかぁ?」

馬券師K「タカちゃんはいちいち突っ込むねぇ。負けたとしてもスノーフェアリー以外には負けないと思うよ。まぁ競馬に絶対はないから分からないけど(笑)」

タカ「今度こそお願いしますよ。期待しているんですから。」

という訳でエリザベス女王杯予想は以下の通りになりました。
馬単1→2、3、4、8、14、18 計6点

来週は混戦模様のマイルチャンピオンシップが開催されますが、引き続きフィクション会話風仕立てでお送りしたいと思ってます。ゲストは毎回替えるつもりです。

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アルゼンチン共和国杯予想

文化の日に大井で行われた地方競馬の祭典JBCの詳細だが、まず今年新設のレディスクラシックは岩田騎乗のミラクルレジェンドが直線でラヴェリータを交わして勝利。次のスプリントは川田のスーニが直線強襲して2年ぶりに制覇した。人気のサマーウインドは直線失速して着外に終わる。
それから大注目のクラシックは、武豊のスマートファルコンと藤田のトランセンドのダート王決定戦で大いに盛り上がるレースとなった訳だが、逃げたファルコンがトランセンドの追撃を直線粘り通して勝利している。3着にはシビルウォーが入り、3連単は250円と低配当になった。
どのレースも見応えあったが、やはりクラシックの醍醐味は別格だろう。予想通りにファルコンが逃げて、トランセンドが追い掛ける展開。他は何とかシビルウォーが付いてきている状態だった。それくらいこの2頭の力が抜けていたのだが、直線に入るとマッチレースが展開され、直線で一度突き放したファルコン。しかし武豊はトランセンドが粘り腰で猛追してきているのを確認すると、必死でムチを振るっていた。これぞ競馬の醍醐味と言った感じで、ファンも大満足だったのではないかと思う。

さて先週の結果からおさらいすると、天皇賞(秋)は伏兵馬のトーセンジョーダンが直線抜け出して勝利した。2連覇を目指した古馬現役最強馬のブエナビスタは直線伸びきれず4着に終わった。2着には上がり馬の4歳馬ダークシャドウ、3着には昨年同様直線だけの競馬でペルーサが入った。
私の予想の方はハズレだったが、人気のなかったトゥザグローリーを推したことに後悔は全くない。直線見せ場タップリだったので、私も一瞬「やったか」と思ったくらいだ。ハズレはしたが、同じく推したダークシャドウが2着に入るなど、予想としてはまあまあだった感じがする。唯一の後悔はトーセンジョーダンを馬券に入れなかったことだろう。競馬をよく知ってくる人なら、彼が元々セレクトセールで1億7000万円で購入された馬で、ここでも勝てるだけの馬ということを見抜いていたと思う。それにしても前半1000mのラップが56秒台の超ハイペースで、勝ちタイムが1分56秒1とは恐れ入った。
それからブエナは終わったかとの報道もあったが、私はまだ巻き返しはあると思っている。直線狭い所に入ったのが痛かっただけで、距離も次の2400mの方が乗りやすいのではないか。

さて前置きが長くなって恐縮だが、今週はGⅠがお休みで、次の大レースであるジャパンカップに向けた前哨戦のアルゼンチン共和国杯が東京競馬場で開催される。京都でもジャパンカップダートの前哨戦みやこSがあるが、歴史のあるアルゼンチン共和国杯の方を予想したいと思う。
ハンデ戦の重賞らしく、抜けている馬は見当たらない。本来ならば菊花賞馬で、古馬になってもジャパンカップでウォッカと接戦を演じたことのあるオウケンブルースリが主役とならなければならないはずだろうが、最近は復活の手応えを掴み始めたとはいえ、安定感を感じるレース振りとは言い難く、58.5kgのトップハンデも不安材料だ。
一応12番オウケンブルースリを主軸と取ると、それに続くのが天皇賞(春)が見せ場タップリの3着だった4番ナムラクレセント(58.0kg)、昨年の菊花賞3着馬で成長を続ける18番ビートブラック(57.0kg)、素質は引けを取らない6番カリバーン(56.0kg)と言ったところか。
それ以外にも重賞2勝の8番キングトップガン(56.0kg)、良血馬で実績もある3番フォゲッタブル(57.0kg)、長距離実績がある13番コスモへレノス(57.0kg)、ハンデ差を活かして食い込み可能な11番トレイルブレイザー(55.0kg)あたりが上位を伺う勢力だろう。
そこで私の予想だが、4歳馬ビートブラックを指名したい。まだ重賞未勝利だが、前走でオウケンを含むGⅠ馬2頭に競り勝った能力は高く評価出来る。東京コースの相性も良く、ハンデも57.0kgと手頃なのもいい。おそらく1人気になるのではないか。
相手は絞って4頭。ハンデは58.0kgを超えると馬の成績もガクッと落ちるので、オウケンとナムラを消すことにする。オウケンの復活は遠く、ナムラは休み明けなので、消すのに躊躇はなかった。狙いは活きのいい4歳勢が中心で、昨年3着のコスモへレノス、距離延長がカギになるが東京コース走るカリバーン、ハンデ差が活きてくるトレイルブレイザーに、果敢に挑戦してきた牝馬の10番ポルカマズルカ(53.0kg)を最後に押さえる。

アルゼンチン共和国杯予想 馬連6-18、10-18、11-18、13-18 計4点
ビートブラックは信頼出来るから単勝でもいいと思うが、馬連でより高配当を狙いたい。

今週末はアメリカ競馬の祭典ブリーダーズCが開催。日本馬の出走はないが、格の高いレースが多いのでとても楽しみだ。

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