2012年NCAAトーナメント ベスト16決定 その2
ミッドウエスト地区
第1シード ノースカロライナ大(31-5)VS 第13シード オハイオ大(29-7)
第2シード カンザス大(29-6)VS 第11シード ノースカロライナ州立大(24-12)
ノースカロライナ大
Harrison Barns, SF, 2年 予想指名順位 5位
トーナメントでの成績
1回戦 14点・6R・3S FG5/12 3pFG1/3 FT3/3
2回戦 17点・5R FG7/16 3pFG3/6
長所
カレッジで最高クラスのピュアスコアラーのうちの一人。ジャンパーが持ち味のスマートな選手で、遠い位置からも決められる。彼は怖れ知らずで、5本連続でシュートミスしても、次の1本を打つのに躊躇しない。複数のポジションをディフェンス出来る。バスケットボールIQが高いし、人間的にも素晴らしい。
短所
彼は多少、得点面での貢献に限られている感じに見える。彼ほどの才能を持っていれば誰しも思うのだが、リバウンドやアシスト面での貢献が欲しい。彼はむらがあるし、爆発的なアスリートではない。
総括
彼は大学での2年間でそれなりに成長してきたように、スカウト達は彼を2年間鍛えて次世代のスター選手に成長させたがっている。NBAでもスコアラーとして活躍するだろうが、スーパースターになるためには、それ以上でなければならない。
Tyler Zeller, C, 4年 予想指名順位 11位
トーナメントでの成績
1回戦 17点・15R・4B FG4/9 FT9/10
2回戦 11点・6R・1B FG4/7 FT3/3
長所
彼はカレッジでどのビックマンよりも速くフロアーを走れる。彼はペイント内でポジションを取るのがうまく、フィニッシュ力もある。彼はペイント内でのシュートタッチがよく、また年々プレイ振りが上達している。
短所
NBAでセンターを務められるだけの強さを持っているか? NBAで成功者になれるレベルまで上達するか?
総括
スカウト達は年々進歩の見られる選手を好んでいて、彼はそれで注目されている訳だが、間違いなく彼は今季のチームのベストプレイヤーであり、多くのスカウト達は彼のことをロッタリー中盤から後半で指名されるべき選手と見ている。
John Henson, F, 3年 予想指名順位 14位
トーナメントでの成績
1回戦 欠場
2回戦 13点・10R・4B FG5/13 FT3/3
長所
彼は会場からフロアーを見渡すとすぐに確認出来るくらい、明らかに手足が長く、運動能力があるビックマンに見える。彼のシュートブロック能力は信じがたい。彼は3つのポジションをディフェンス出来るし、オフェンスでは複数のポジションをこなせる。彼は3年生になってプリメイターゲームを試していて、上達もしている。彼は毎試合ハードにプレイする。
短所
彼はどこのポジションの選手だろうか? NBAでPFとしてプレイするにはあまりにも細く見えるし、SFとしてプレイするにはまだ未熟だ。彼はもっと身体的強さを身に付けるか、もっと堅実にジャンパーを決められるようにするかのどちらかが必要だろう。
総括
彼はとても変わったプレイヤーだ。幾人かのスカウトは、彼のプレイはアンドレイ・キリレンコを連想させると言っている。もし彼がキリレンコであるならば(マックス契約は与えてはいけないが)、おそらく5位からどんなに低くても10位には指名される選手だろう。
James Michael McAdoo, F, 1年 予想指名順位 7位
トーナメントでの成績
1回戦 17点・6R・4S FG6/14
2回戦 9点・4R・2S・3B FG4/8
長所
彼は派手なプレイはせず、基本に忠実なビックマンである。彼はとても機敏に動けるし、インサイドでのぶつかり合いを怖れない。彼は平均上のアスリートで、ペイント内でフィニッシュする力がある。
短所
今季の彼はサポーティングキャストの一員で、限られた出場時間の中で見せ場なく終わった時もままあった。
総括
HensonがACCカンファレンスのトーナメント戦で故障してから、彼の出番は増えたが、メリーランド戦で14点・8Rのキャリア最高を記録し、結果を出してきた。次のノースカロライナ州立大戦でもいい働きをすると、スカウト達は突然、彼が昨年7月の時点でトップ5で指名されるだけの才能を持った選手であったことを思い出している。彼はトーナメント戦で輝きを増せば、我々の評価もさらに上がる。もしそうでなくても、来季シーズン開始前の我々の評価は、トップ5にランクされるだろう。
カンザス大
Thomas Robinson, PF, 3年 予想指名順位 3位
トーナメントでの成績
1回戦 16点・13R・2A FG7/13
2回戦 11点・13R・3A・2S FG2/12 FT7/11
長所
彼はペイント内で争うことを好んでいるように見える。彼はすべてのリバウンドに飛び込んでくる。彼はペイント内での体のぶつかり合いを怖れない。思った以上にボールハンドリング技術を持っていて、それはプリメイター選手と同じかそれ以上のものである。彼はNBAで通用する体格をしていて、爆発的な跳躍力に、驚くような運動能力を持っている。彼の機動力はほぼ毎試合野獣のようだ。
短所
NBAでは少しサイズ不足に見える。まだダブルチームやトリプルチームに対処する方法を学んでいる最中だ。プリメイターゲームを学び続けなければならない。
総括
昨年に私はカンザス大で一番有力なドラフト候補にRobinsonをランクしたら、スカウト達の一部は笑っていた。今季はどうかと言うと、もし彼が1インチか2インチサイズがあれば、1位で指名される可能性を議論されるだけの選手になっている。彼は我々が期待していた以上の活躍を見せて、チームを躍進させてもいるし、多くのGMは彼がNBAでもカレッジと同様のプレイが出来ると信じている。
西地区
第1シード ミシガン州立大(29-7)VS 第4シード ルイビル大(28-9)
第3シード マーケット大(27-7)VS 第7シード フロリダ大(25-10)
ミシガン州立大
Draymond Green, SF, 4年 予想指名順位 28位
トーナメントでの成績
1回戦 24点・12R・10A FG10/17 3pFG2/4 FT2/3
2回戦 16点・13R・6A・2S FG6/11 3pFG2/4 FT2/3
長所
彼はインサイドアウトサイドでプレイできる多彩なフォワード選手。彼のバスケットボールIQは高く、回りの選手を活かせるナイスパッサーである。リバウンドを取るのがうまく、堅実にスリーを決められる。
短所
NBAではどのポジションを務めるのだろうか? PFとしてはサイズ不足で、SFをガードするには横の動きが不足している。彼は過去にコンディションの問題があった。
総括
プロフィールを見ると、彼はNBAで成功するサイズとは思えないのだが、実際にコート上では生産的なプレイをしていて、シェーン・バティエやジャレッド・ダドリーのようにチームの潤滑油になるような選手に必要なものを持っているように感じる。もし彼がチームを勝ち続けさせることが出来れば、即戦力が欲しいチームが彼を1巡目後半で指名するのではないかと思う。
フロリダ大
Bradly Beal, SG, 1年 予想指名順位 4位
トーナメントでの成績
1回戦 14点・11R FG5/8 3pFG1/4 FT3/4
2回戦 14点・9R・3A・2S FG4/8 3pFG2/5 FT4/7
長所
彼はゴール下へアタックでき、遠い位置からのシュートがうまい真のスコアラーである。彼は素晴らしい運動能力を持っていて、ドライブからフィニッシュする力強さを持っている。彼はPGも務められるボールハンドリング能力を持っていて、ガード選手にしてはリバウンドが素晴らしい。
短所
スリーを決めるのに苦戦していて、今季の確率は33%である。
総括
彼は今季フロリダ大でのプレイで、人々を引きつけるような成績を残していない。しかし多くのスカウト達はそれを3人ガード制、4人ガード制を引くチーム方針のせいにしている。彼はNBA向きの選手であるし、彼の才能を活かすチームに入団してもらいたい。我々は今季中すべて彼をトップ6と評価していた。しかしトーナメント戦で素晴らしい成績を残せば、ドラフト当日では2位で指名される可能性も否定できない。それくらい彼はいい選手だ。
Patric Young, C, 2年 予想指名順位 25位
トーナメントでの成績
1回戦 13点・7R FG6/6
2回戦 6点・4R FG2/3
長所
体格が素晴らしい。彼はタフでフィジカルだ。彼はリバウンダー、シュートブロッカーとして支配的にプレイ出来る。
短所
オフェンス能力がほとんどなく、実際に未だ苦戦している。平均26分の出場で10得点のみ。
総括
体格のすばらしさは認めるが、数字上は貧弱なので、彼は本物なのか判断に分かれる。NBAのスカウト達は、オフェンスの出来不出来にかかわらず、彼がベン・ウォレスのような支配的なディフェンシブビックマンになれるポテンシャルを持っていると考えている。彼はすでにNBAで通用する体格とディフェンシブ能力を持っている。彼がトーナメント戦で、ディフェンスでチームを変えられる所を見せれば、ロッタリーでの指名も考えなければならないと思う。
補足
来季もカレッジでプレイするとリポーターにコメントしている。多くのスカウト達はこの決定に拍手している。彼が本物なのかもっと品定めしたいのだろう。
キャットの感想
ここの注目は間違いなくUNCことノースカロライナ大。PGのマーシャル(予想指名順位16位)をケガで失ったが、タレント揃いなチームなだけに、全く侮れない。順当に行けばファイナルでケンタッキー大と優勝を争うのではないか。
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