今季第58戦 ジャズ戦(ホーム)
アウェイ4連勝を達成し、プレイオフに近づいたロケッツ。今日プレイオフ圏内のジャズに勝てば、直接対決で上回ることから、残り8ゲームを4敗しても彼らに逆転されることはない。なのでとても大事な一戦になる。
第1Qからプレイオフのような緊迫した好ゲームとなり、両チーム譲らない展開。ロケッツはスコラの体たらくが目立っていたが、キャンビーがドラギッチのパスから得点するなど、オフェンス自体は悪くなかった。しかしジャズはヘイワードが好調で、このQだけで12得点する活躍などがあり、ロケッツは4点リードされて終了する(26-30)。
第2Qは序盤からバディンガーのディフェンスの弱さを付いて、ミルサップが連続加点するなど、ロケッツは一気に8-0のランを食らってしまって12点のビハインドとなる。それでも焦らないロケッツはディフェンスをゾーンに替えるなどして、ジャズのターンオーバーを誘うことに成功し、速攻などで一気に10-0のランをお見舞いして点差を2点に戻す。しかしジャズはエースのミルサップを起点に、効率のいいオフェンスを取り戻して、再び点差を拡げに掛かった。ディフェンスでもインサイドで得点させないアグレッシブさを見せたジャズがこのQを制して、結局ロケッツは10点のビハインドに戻されて終了した(前半終了46-56)。
第3Qは前半不調のスコラがインサイドで踏ん張りを見せて、序盤はロケッツが少しずつ点差を詰めに掛かった。だがジャズはハリスのナイスドライブなどでロケッツにペースを渡さない。中盤すぎになってさらにボール回しのいいオフェンスで優位に立ったジャズが一気に突き放すことに成功し、ロケッツは一時18点のビハインドになってしまった。ジャズディフェンスに翻弄されたロケッツは、中盤から1本もFGが決まらず、終盤にファールをもらってフリースローを決めていたものの、結局13点差を付けられて第3Qが終了する(67-80)。
第4Q初めにロケッツはロワリーのカウントプレイで反撃を開始。その後もロケッツはジャズのターンオーバーとシュートミスを誘うディフェンスからペースを掴むことに成功し、速攻からドラギッチのダンクが決まって8-0のランに成功し、一気に5点差にリードを縮めた。しかし今日不調のスコラがヘルプディフェンスで相手のコースに入れず、ファールを繰り返してしまい、チームの勢いを失速させてしまう。ジャズはこのチャンスを8-2のランと攻め、再びロケッツを突き放した。結局12点差でジャズが勝利。最終スコアは91-103となっている。
非常に残念な負け方で、ロケッツファンはガックリ来ていると思うが、ジャズは最高のゲームをしたので仕方ない部分もある。特にインサイドのディフェンスが良くて、ロケッツはローポストゲームがほとんど出来なかったし、自慢の速攻からの得点もいつもほど決まらなかった。ロケッツはディフェンスでも外からはヘイワード、内からはミルサップにやられてしまって、効率的なディフェンスが出来ていなかったように思う。ホームでのゲームだけに勝って欲しかったが、まだプレイオフ争いの優位に立っていることは変わりないので、次のゲームから出直す気持ちで頑張ってもらいたいと思う。
今日の敗戦でロケッツは4連勝でストップしたが、通算32勝26敗で西地区7位で踏ん張っている。ジャズは今日の勝利でプレイオフ争いに生き残った。通算31勝28敗で現在西地区9位。
各選手の評価は以下の通り。
ロケッツ
ドラギッチ 19点・4R・7A・1S・4TO FG3/13 3pFG0/5 FT13/14
ジャズのディフェンスが良かった部分もあるが、今日はシュートが決まっていなかった。しかし得意のアグレッシブなドライブでファールをもらっていて、得点は20点近く伸ばしている。リーのダンクを演出した、速攻からのビハインドパスは素晴らしいプレイで、おそらくハイライトで出ると思われる。悪いなりにプレイしていたので信頼度は全く変わらない。
リー 9点・2R・2S・1B・0TO FG4/11 3pFG0/2
前半はヘイワードをマークしていたが、相手の高さを使ったプレイで得点を許していたので、後半はマークマンを交代させられている。それでもボールに対する反応の速さで、スチールを奪っていたり、ブロックも決めていたのはさすがである。速攻からのダンクは見事だった。今日も第4Qはロワリーを使っていて、出番はなし。
スコラ 10点・8R・4A・1B・3TO FG5/13
マッチアップのミルサップ、ヘルプディフェンスのジェファーソンに苦戦。フェイバーズにもブロックを食らっていて、ローポストで主導権を握れなかった。ディフェンスでもヘルプが弱いので、ペイント内で得点されるケースが目に付いた。今日のところはジャズのインサイド陣に完敗した格好で、勝負弱さもまた顔を出していた感じがした。
パーソンズ 13点・3R・2A・1S・1B FG5/11 3pFG2/3
後半からヘイワードをマーク。簡単にシュートを打たせないディフェンスは良かったと思うが、パスコースを読み切るまでは出来なかったようだ。オフェンスでは平均レベルと行ったところか。ルーキーとしては頑張っていたと思うから、勝負所での決め手を磨くなど、さらなる進歩を期待したいところ。
キャンビー 9点・13R・1S・2B FG4/7
ブロックの威圧感があるから、相手のドライブの精度を落とす役割をこなしている。マンツーマンでもジェファーソンのエアボールを誘っていた。リバウンドも強くて、黙っていても二桁取ってくれる安定感があると思う。オフェンスでもミドルを決められるし、うまく使いこなせばかなりの戦力になると思った次第。第4Qは出番なし。
ロワリー 15点・4R・5A・1TO FG3/8 3pFG1/3 FT8/9
アグレッシブにファールをもらうプレイは見事で、しっかりフリースローも決めていた。ドラギッチへのダッチダウンパスも素晴らしかった。点差が付くと、自分で何とかしたくなってしまうのか、ボールを所持してしまう傾向が目に付いたのだが、こうなるとドラの良さが半減してしまうだけに難しい面はある。
パターソン 10点・6R・1S FG5/12
オフェンシブリバウンドからのダンクはとても良かったし、ミドルの精度も悪くなかったと思う。ディフェンスでもジェファーソン相手に奮闘していて、控えとして、彼なりにチームに貢献していたと思う。欲を言えばもっと爆発力が欲しいところだ。
バディンガー 6点・4R FG2/11 3pFG1/7
ジャズのディフェンスの良さを褒めたいが、それにしてもシュートを外しすぎていたと思う。シューターは入らない日がどこかであるものだから、仕方ないと思うのだが、ディフェンスでミルサップにやられすぎていたのは目を覆ってしまった。フィジカルの面で違いすぎるから、これも仕方ないのかな。
ダレンベア 0点・2R FG0/1
バスケットボールIQが低いのか分からないが、今日もゴールテンディングがあった。嫌でも気になってしまう。ハーフコートゲームでは彼の良さがあまり活きていないから、彼の走力をもっと有効に使う作戦を考えてもいいと思う。控えで使っているだけに尚更そう思った。
ボイキンズ
出番なし。
モリス
出番なし。
マーティン
欠場。この大事な時にもまだお休みかよ、って思っているロケッツファンもいると思う。
フォートソン
アクティブロスター外。
グレッグ・スミス
アクティブロスター外。
ジャズ
ミルサップ 21点・7R・4A・3S・1B・1TO FG9/19 FT3/6
高さはないが、フィジカルの強さでロケッツのマークマンを翻弄していたし、ディフェンスでもスコラへの威圧感を見せていて、攻守ともにチームの勝利に貢献していた。ダブルチームに行きたくても、アウトサイドからも得点出来るからやっかいな存在だと思う。ヘイワードの活躍で相乗効果も感じた。
ジェファーソン 15点・8R・3B・0TO FG6/14 FT3/3
今までのロケッツ戦の活躍があるからか、ダブルチームに来られるケースが多々あった。それでも味方のナイスパスからフィニッシュしていたし、ディフェンスでもタイミング良くブロックしていて、ミスの少なさには定評のある安定感抜群のビックマンだなと思った。
ハリス 6点・5A FG3/7 3pFG0/2
ドラギッチ、ロワリーのドライブでファールが重なってしまい、第4Qはほぼベンチ観戦していたのだが、所々で見せるドライブの切れや、バウンズパスの正確さは、さすがと思った次第。シュート力がなくても、NBAで活躍出来る典型的な選手かもしれない。
ヘイワード 29点・2R・6A・2S・2TO FG9/14 3pFG4/5 FT7/7
シュートが絶好調で、ドライブからのバウンズパスも素晴らしかった。ディフェンスでもしっかりコースに入っていて、リーやパーソンズのドライブを防いでいた。フィジカルに弱いというデータがあるので、彼に対し、ポストアップで責めても良かったと思う。今日は彼のゲームでプレイさせすぎてしまった。侮ってはいけない選手になってきた感じ。
キャロル 10点・7R・2S・1B FG4/8
昨季ロケッツ在籍選手。今季は途中からジャズに加わっていて、マイルズ故障で出番が回ってきた。線が細いが、機動力のあるところを見せている。彼のタイトなディフェンスで、ロケッツのシュートの精度が落ちていたのは事実だと思う。若干高さもあるから、リバウンドも頑張っていて、これなら来季以降もチャンスがありそうに見えた。
ティンズリー 7点・4A・2TO FG3/7 3pFG1/4
堅実なゲームメイクでバックアップPGの役割をこなしていたと思う。タッチダウンパスが良かったし、速さは全く感じないが、相手ディフェンダーのコースを読むプレイなどは、さすがに実績のあるベテランだと思った次第である。
フェイバーズ 10点・11R・2A・3B・2TO FG4/5 FT2/4
体型がいいし、腕が長いから、リバウンドとブロックショットに重宝する。確かにドラフト3位指名選手としては物足りないが、控えとはいえ、これだけやってくれればコーチも満足だと思う。これからも堅実に働ける選手になっていくのではないか。
バークス(新人) 5点・1R・1S・0TO FG2/4 3pFG1/2
嫌な所でスリーを決められたし、物怖じしないプレイで、つなぎの時間帯を活躍していた印象がある。ミスもなかったし、これからもっと良くなるかもしれない。
カンター(新人) 0点・5R FG0/0
リバウンドだけ。ちょっと重厚感がありすぎる感じで、横の動きが弱かったし、高さ自体もそれほどないから、まだこのレベルでは苦戦中と言ったところだと思う。
ジョシュ・ハワード
2週間前に左ヒザの内視鏡手術を受けた。ほぼ今季絶望と見られていたが、本人はレギュラーシーズン中の復帰を目指していて、そのターゲットは24日のサンズ戦とのことだ。
ラジャ・ベル
左ヒザの故障に悩まされていて、現在欠場中。マイクロフラクチャー手術を回避して、今季中の復帰を目指し、リハビリに励んでいるとのこと。
エヴァンス
今年のダンク王。右足首の捻挫で欠場。前回の対戦では目立っていたなぁ。
エイハーン
今週10日間契約を結んだ。Dリーグレノで平均23.8得点、スリーの確率が4割で、セットオフェンス向きの選手だそうだ。
マイルズ
アクティブロスター外。左ふくらはぎに炎症があるようで、少なくとも1週間欠場の予定。
ワトソン
アクティブロスター外。先週のスパーズ戦で左ヒザを故障し、検査の結果、その部位は内側半月板と分かった。手術が必要なケガなので、今季はほぼ絶望と思われる。
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