第5戦で終了し、オフシーズン突入
シンキ「こんにちは。ロケッツはウォリアーズとのシリーズ第5戦に敗れ、ファイナル進出は叶いませんでしたね。」
キャット「奇跡の4連勝はならなかったな。まあ順当と言えば順当なんだけど、ロケッツファンとして密かに期待してたから、ボクもガックリ来ちゃったよ(苦笑)」
シンキ「第5戦の回顧をお願いしたいところではありますが...」
キャット「もういいでしょう。今更って感じするし、どうせならオフの話をしたいな。ということで早速専門家の意見を聞いてきたんだ。」
シンキ「お、いいですね。それでは宜しくお願いします。」
今季の成績 56-26
オフェンスのレイティング 104.2(リーグ12位)
ディフェンスのレイティング 100.5(リーグ6位)
来季の契約下
サラリー RPM WARP
ハーデン 1576万ドル 8.3 20.2
アリーザ 819万ドル 1.1 5.2
ハワード 2235万ドル 0.9 3.1
Tジョーンズ 248万ドル 0.1 2.6
モティユナス 228万ドル 0.3 1.0
カペラ 124万ドル -1.8 0.0
ドーシー 101万ドル -0.6 -0.3
ニック・ジョンソン 84万ドル -4.0 -0.9
その他の選手
ジョシュ・スミス 制限なしFA -1.6 3.9
プリジオーニ 一部保証 -0.9 2.5
ビバリー 制限付きFA -1.2 1.9
テリー 制限なしFA 0.1 1.9
ブリューワー プレイヤーオプション -1.0 1.6
KJマクダニエル 制限付きFA -4.2 -0.3
パパニコロウ チームオプション -3.0 -0.6
ドラフト指名権
ペリカンズの1巡目指名権(18位)
ニックスの2巡目指名権(32位)
予想されるサラリーの空き
マキシマム:940万ドル
契約下の選手達
ロケッツは5人のスターターの内、4人が契約下の選手。ルーキーから3年間、格安サラリーでプレイしていたハーデンには、残り3年で5000万ドルを支払うことになっているが、よりサラリーキャップに影響を及ぼしているのはハワードのほう。今季は41ゲームしか出場せず、出場してもケガの影響なのか、サラリーに見合う働きが出来ていなかった。しかしプレイオフに入ると、36分換算で18.4得点、14.1リバウンド、3.2ブロックのすばらしい働きをしている。ロケッツとしては、30歳近くなって故障の不安が依然として残るが、ハワードがフルシーズンこの調子でプレイしてくれることを希望しているだろう。
2人に次ぐ重要な働きをしているアリーザは、ウィザーズ時代の昨季に出したスリー確率40.7%から、今季は35.0%に落ちていたが、ディフェンスではロケッツのキープレイヤーであり、チームのディフェンス効率向上に貢献していた。
若手の2人、Tジョーンズとディーモーことモティユナスの存在は、フロントコートに厚みを持たせた。ケガで長く休んでいたとはいえ、Tジョーンズは36分換算で15.6得点、8.9リバウンドの働きを、ディーモーは3年目の躍進を遂げ、故障で離脱する前に62ゲーム先発していた。
ルーキーのカペラとニックはローテション選手ではなかったが、カペラはDリーグで効率のいいプレイをしていた。シーズン終盤からプレイオフに入り、ピックアンドロールからのフィニッシュ、ゴール下の番人ぶりを発揮して、そのポテンシャルに脚光を浴びている。
FA選手達
故障の影響で56ゲームの出場に終わり、手首の手術でポストシーズンを棒に振ったPGのビバリーは制限付きのFAになる。ゲームでの彼はあまり効率的なプレイが出来なかった。オフェンスでは2ポイントショットの確率が42.6%に終わり、彼の特徴的な闘争心溢れるディフェンスも見せられなかった。このことにより彼の市場価値は下がる可能性がある。
ロケッツのリザーブ選手には完全FAのベテランが何人かいる。そのうちの一人であるテリーは、ロケッツで再び脚光を浴びる前まで、もうNBAレベルでは厳しいと思われていた選手だが、未だ彼はコンボガードとして、ベンチからチームを助けることが出来る。もう一人はプレイヤーオプションのブリューワー。彼はアップテンポなスタイルが印象的で、その評価を水増しさせた。
プレイオフでその価値を高め、見事立ち直ったジョシュ・スミス。彼はオフに制限なしのFAになる。彼は優勝を目指すようなチームで、自分の役割をこなすことが出来る選手。彼のシューティングは問題有りだが、アンダーサイズながらブロックがうまく、プレイメイカーとしてのスキルも持っている。
もっとも必要なこと:第2のプレイメイカー
1ゲームあたりチームハイの7.0アシストを記録したハーデンが、ロケッツのPGとして効率的にプレイし、チームを支えていたが、まれなケースではあるけれど、相手がハーデンを1対1で守り切れた時、気がかりなことにロケッツのオフェンスはワンパターンになっていた。シーズン途中でジョシュが加入し、マブスとのシリーズで爆発させた彼とハワードのピックアンドロールは、ロケッツオフェンスの重要なファクターだった。しかしビバリー、テリー、プリジオーニは実際のところプレイメイカーとしてのPGではない。ボールを必要とする選手は、ハーデンとの相性を考えると微妙かもしれないが、それでもロケッツはいざというときにチームメイトを活かせる選手が必要であろう。
最大の問題:GMモーレーは何から手を付けるべきか?
レギュラーシーズンで56勝し、プレイオフでカンファレンスファイナルまで進んだチームのほとんどは、普通喜んで自チームのFA選手達と再契約するだろうが、大胆な動きを特別好んでいるGMの存在から、ロケッツはそのようなチームでありそうに見えない。ロケッツはウォリアーズとの敗戦から、カンファレンスタイトルを勝ち取るために、まだレベルアップしなければならないという気持ちが強くなった。モーレーGMは柔軟にロケッツのロスターを入れ替えるだろう。ロケッツは900万ドル以上のキャップの空きを自由に使うことが出来る。他チームより自由に使えるお金は少ないが、ラマーカス・オルドリッジやケビン・ラヴといったトップFA選手達を狙うと思われる。これら2人は、昨オフにロケッツが狙ったボッシュと、同じような役割をこなすことが出来る選手達である。彼らを獲得するにはサイン&トレードでの取引か、今いる選手を放出してキャップの空きを拡げるかになるが、もしマックスサラリーを支払う選手と契約するなら、ロケッツはアリーザ、Tジョーンズもしくはディーモー、プリジオーニ、そして再契約した自チームのFA選手1~2人を諦めなければならないだろう。だがロケッツがオルドリッジもしくはラヴを獲得出来れば、今季のチームより魅力的なチームになれると思われる。
現実的な選択
マクヘイルにドラフトされ、昨季までウルブズでプレイしていたラヴ。彼が再びマクヘイルと合流すると、ロケッツには新たなオフェンスのオプションが与えられるだろう。サイン&トレードを決断した後に、ビバリーと3年1500万ドルで再契約を、またブリューワーにも戻ってもらい、今年の18位指名権を使ってマレー州立大のPGキャメロン・ペインを指名する。ジョシュはノン・バード例外条項を使ってディスカウントでの1年契約を、またKJマクダニエルをミッドレベル例外条項を使って再契約し、SFポジションをブリューワーと競わせる
キャット「ケビン・ペルトンという専門家の記事だ。WARPはWins Above Replecement Playerの略。選手の評価を数値化したと考えてくれ。ちなみにRPMはReal Plus Minus。これは読んで字のごとくで、たとえばハーデンなら彼がゲームに出てるとき、今季のロケッツは8.3点相手よりも多く得点をしているという意味だ。」
シンキ「数字だけ見ても、ハーデンが抜けてますよね。」
ロケッツ「今のロケッツはハーデンのワンマンチームと見ていいよ。まあハワードもプレイオフ頑張っていたけど、いかんせんきまぐれだからな(苦笑)」
シンキ「そのハワードですが、テクニカルファール過多により、来季初戦の出場停止が決まったみたいですよね。」
キャット「苦笑 情けないよ。もっと自覚を持ってプレイして欲しいんだけどね。」
シンキ「いろいろあると思いますが、これからオフの話題をお願いしますね。」
キャット「とりあえずファイナルは全試合チェックするつもりだから、そちらもいろいろお話したいよ。」
シンキ「はい、お願いします。最後にファイナルはウォリアーズとキャブスのどちらに軍配が上がると思いますか?」
キャット「トンプソンのケガ次第かな。彼が万全な態勢でファイナルに出てくれば、ウォリアーズが勝つよ。もしそうでなければシリーズはもつれるんじゃないかな。彼はそれくらいのファクターだからね。」
シンキ「分かりました。それではファイナル、オフの話題など、今後とも宜しくお願いします。」
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